写真や動画撮影をしていると、常に新しい用語が出てきます。多彩でドラマチックな「ロングショット」は、写真や動画撮影の手段として押さえておきたいものです。ロングショットはワイドショットとも呼ばれます。この記事では、ロングショットについて知っておきたい情報をすべてご紹介します。
ロングショット(ワイドショット)とは?
ロングショット(ワイドショット)とは、特徴付けのために使われるもので、写真や映像に強い印象を与えることができます。ロングショットでは、被写体の頭から足先まで全体を撮影することができます。写真や動画撮影において、ロングショットは被写体と背景の関係を明確にするためのベストな方法の一つで、広大な自然や周囲の環境に対して人物を小さく見せるなど、人間味を出すために使用することができます。
また、シーンとの関わり方でキャラクターを確立させることもできます。奥行きのあるキャラクターを作るには、ロングショットが欠かせません。広角ならではの広大な環境でも、ピントは被写体に合ったままの状態です。ここでは、関係性の構築が重要なポイントで、背景となる環境とキャラクターの距離、背景に対してのサイズ、オープニングのシーンかどうかなども判断材料となり ます。
ロングショットを理解するには、上記のような観点が必要となります。ロングショットについて理解を深めるには、主観を意識してみるのもよいでしょう。以下では、主観ショットの概要について簡単に説明します。
動画や写真でロングショットを使うタイミング
ロングショットはかなり重要で、汎用性も高いということがお分かりいただけたと思います。
3つの人気メディアにおけるロングショットの使用方法を見てみましょう。
Q:写真におけるロングショットとは?
静止画では、人の個性と風景とを同時に表現するのが難しくなります。そこで、ロングショットが役立ちます。
大きな嵐を背景に、小さなキャラクターをロングショットで撮影するイメージです。被写体が何をしているかによって、関係性が生まれたり、相互作用に新たな意味が生まれたりするのです。
Q : 映画におけるロングショットとは?
ロングショットは、映画ではエスタブリッシングショットとしてよく使われ、わずか数秒で、どんな設定なのか、誰が中心人物なのかを知ることができます。
広角レンズではたくさんのものを写せるので、物語の筋をかなりはっきりと示すこともできます。
Q:動画におけるロングショットとは?
映画製作以外にもロングショットは使えます。日常の動画でも、シーンの切り替えなどに活用できます。次に友達の動画を撮るときは、より広い角度を使ってみてどんな感情が生まれるかを確認してみましょう。
ロングショットの使い方
まず、どのタイプのレンズを使うかを決めます。できるだけ多くのシーンを詰め込みたいときには、広角レンズが有効です。
また、どの程度のロングショットにするかも考えてみましょう。例えば、極端なロングショットの場合、キャラクターがほとんど見えない、または全く見えない可能性もあります。作りたいストーリーにとって何がベストなのかを考えましょう。
参考になる動画のロングショットの例
ロングショットの使い方を考えたら、ロングショットの使い方で有名な映画からアイデアを得ましょう。ロングショットがもたらす多様性が感じられる3つの例です。
「ファイト・クラブ」のラストシーンのロングショット
ロングショットの使い方としておそらく最も有名で完璧なものの一つです。広角レンズでラストシーンの意味合いと壮大さが増します。広角なので、クローズアップでは撮れない左右の様子も確認できます。
言葉を使わずとも、ロングショットで二人だけの世界を演出することができます。
キャラクターと背景との距離感は十分に確立されています。
「インディ・ジョーンズ」の大きな石のシーンのロングショット
ロングショットを使った有名な映画は多数ありますが、記憶に残る名シーンにもこの撮影技法が使われています。ここでは、ロングショットを使って、狭い場所にできるだけ多くの風景やインディー・ジョーンズを詰め込むことで石が巨大に見え、冒険するインディー・ジョーンズとの対比で深いスケール感を感じることができます。巨大な石が画面から飛び出してきそうな雰囲気を醸し出し、スリルを高めています。
「ローマ」でのロングショット
受賞歴を誇るこの作品では、ロングショットしか使っていません。この手法の効果で、カメラの近くにいる人物でも遠くに感じられます。
これは別の世界への窓であり、映画を見る私たちはこの物語の一部ではないことを常に意識させられます。登場人物が何をしようとしているのかを覗き見る感覚があり、ストレスを感じるシーンでは無力感に苛まれます。
動画でロングショットを作成
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